北の水辺で水面や空を眺めての独り言

by kitanomizube
 
品川正治さんの著作

品川正治さんという方がいる
経済同友会の終身幹事で、財団法人「国際開発センター」会長
日本火災海上保険の社長、会長を歴任された方である
この方が、現在の憲法、特に9条改正に向け、政財界こぞって突き進もうとしている状況に警鐘を鳴らしている。
旧制三高(現京都大学)の学生代表から中国戦線の最前線へ
帰還してから東大法学部を卒業されている

この方の著作「9条がつくる脱アメリカ型国家〜財界リーダーの提言」という本を、知人「かきこさん」に勧められて読んだ
品川正治さんの著作_c0046416_5141297.jpg

まず、ご自身の戦争体験から、「戦争は二度としない」という決意を強くもたれれている方である
「一国平和主義は卑怯で、日本人は平和ぼけだ」等という人々に対して、「自分で戦場に行って、傷を負って見ろ」と断じるところから、この著作は始まっている。

現状の再軍備論は、自分は戦場に行かないだろう人々の論理である・・との趣旨は、全くその通りだと思う

故後藤田正晴さんと、共通の認識を感じる

そして、現状のように盲目的に、無条件にアメリカに追随し、9条まで変えようとするこの国の空気に危機感を感じている。

日本国憲法の第9条は、「かつて侵略したアジアの民衆への贖罪と決意の言葉だ」と言う認識は、「映画日本国憲法」の根底に流れる思想でもあり、何度も私のエントリーで紹介している仲村哲さんの「どこの国も攻めない国日本という、諸外国の人々に浸透した認識」という言葉に、その効果が証明されている事実でもある。
この憲法を変えようという動きは、民主国家から戦争国家へ変貌したアメリカに無条件で追随し、戦争国家を目指す動きだと言う。つまり、19世紀や20世紀型の帝国主義の考え方で、それこそ時代に合っていない。
ヨーロッパがEUとして、地域間の紛争を無くし、一つの国のように協力し合って生きる、これからの世界のあり方を模索し、進んでいる現状に対立し、逆行する動きだとも述べている。

仮想敵国を作り、国民を扇動する動きにも異論を唱えている。
今まで、バラバラに考え、根っこが一つに繋がるなあ・・と思いながら、少しずつまとめようとしていた政財界や国際的な動きを、一気に論理的にまとめていただいた・・・と感じる。
一読をお薦めする

by kitanomizube | 2008-05-14 23:13 |
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