北の水辺で水面や空を眺めての独り言

by kitanomizube
 
日露戦争に思う

昨日、2月10日は、日露戦争開戦の日だった
正確には2月8日から戦いは始まっていたが、宣戦布告が10日になったのだという

日露戦争に関しては、非戦論が有名
社会主義者の幸徳秋水。「万朝報」の記者で、同紙により非戦論を展開したが、この新聞さえも主戦論に転向したため退社している。
内村鑑三。札幌農学校出身で、東京一高・・現東大教養学部?・・の講師だったときに、教育勅語への最敬礼をしなかったということで、不敬事件を起こしている。彼も非戦論を主張した。が、兵役は義務と考えていたらしい・・・
最も有名なのは、与謝野晶子「君死にたまふことなかれ」だろう。

しかし、世の中は、これら非戦論ではなく主戦論が圧倒的多数となり、日露は開戦することになる。

日露戦争は、日本海海戦でバルチック艦隊を破るなど、日本側が優勢な面もあった
が、日本は戦費17億円・・これは当時の国家予算6年分。この調達に、外債8億。残り9億を内債と増税でまかなった。
兵士の動員数が109万人。そのうち戦死者11.5万人。負傷者は30万人。
秤量、軍備も不足し、戦争継続が厳しい状況に。
戦中にロシアでは革命が勃発、こちらも戦争継続不可能に。
アメリカ大統領の仲介で、ポーツマス条約を締結。講和した。
条約では満州でのロシアの利権を引き継ぐ。
北緯50℃以南の樺太の領有。
沿海州、カムチャッカ沿岸の漁業権等、日本に有利な内容ではあるが、賠償金は取れなかった
この賠償金なしに腹を立てた日本国民が日比谷焼き討ち事件を起こす。

何故、それほどまでに国民は「主戦論」に傾き、
また、何故、日比谷焼き討ち事件のような暴動を起こすに至ったのか・・・
ここに、現代にも通じる日本人の特徴が現れているように思える

まず、主戦論だが、東大の7博士の意見書を先頭に、有名新聞が主戦論を展開。世論を煽っている。
これはイラク戦争でのアメリカ等も同じ事だが、戦争で儲けたい人々が、開戦の方向へ世論誘導したと言うことだろう
その10年前に日清戦争で勝利し、多額の賠償金を獲得したことが日本人の感性を狂わせたのだろう。
だから戦争で稼げる人々は・・つまりはネオコンだが・・主戦論で世論を煽る
それに乗せられた世論だったと言えるだろう

しかし、開戦してみると、戦費は天文学的。しかも賄うための増税
1903年の国税5190円が数年で9000円以上になり、それが10年近くも。
戦死者が11万人。負傷者30万人。賠償金なし
そりゃあ話が違うということだろう。

でも、煽りに乗って主戦論を支持したのは国民
ただ、その時は「増税」にも「戦死者が出ること」にも、その「戦死者に自分や、兄弟や、家族が含まれるかも知れないこと」に気がつかなかったということだろう
でも、主権が天皇にある時代とはいえ、それはあまりにお粗末と言わざるを得ないだろう。
戦争を支持するからには、「自分が戦場へ出ること」も、「戦死する可能性があること」も、戦費を賄うために「増税」になることも、覚悟しなければならないと考える。
それが「日比谷焼き討ち事件」を起こしているのは、身勝手とは言えないか??

振替って現代日本に目を向けると、そっくりな現象が見られるではないか

「自民党をぶっ壊す」はずだった人や「美しい国」とかいう中味のない美辞麗句に騙され、海外から「地滑り」と称される「総与党現象」
これを煽ったのも「有名新聞」「テレビ各局」つまりマスコミである
現在は少しは冷静さを取り戻しているかも知れないが、憲法を改正して「軍隊」を持つことに抵抗のない若い人々・・
「憲法なんて改正した方が良いですよ」「軍隊は持った方が良いですよ」・・・・
なんの屈託もない
でも、ちょいとお待ち
軍隊を持ったとき、誰が兵役に就くんだい?
「同盟」に促されて、望まない戦争が始まったとき
いったい誰が戦場に行き、誰が戦死するんだい??
戦争に備え、いらぬ軍備(当たる可能性の低いミサイル防衛等)を増強するとき、その金は誰が出すんだい??

本当に憲法を改正し、同盟国の戦争に荷担し、この国も狙われる時代になったとき
どこの誰かも知らぬ相手に攻撃され、死者が出たとき、誰が責任を取れるんだい??

日比谷焼き討ち事件を起こしても、死んだ者は帰ってこないし、戦争で燃やしてしまった(兵器って、結局燃えてしまっておしまいですよね。何も生み出さないのに、べらぼうに高額な商品・・ですよね)金は、やはり戻ってこない。
その時に、気付かなかった・・・で、済ますのかい??

どうだろう?
歴史を学ぶ・・とは、こういう事だと思うのだけれど・・
過去を学ぶと言うことは、未来を想像する力を蓄えることだと思うのだが・・

by kitanomizube | 2008-02-11 18:42 | 平和 | Trackback | Comments(4)
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Commented by kumo at 2008-02-13 06:09 x
>しかし、開戦してみると、戦費は天文学的。しかも賄うための増税
1903年の国税5190円が数年で9000円以上になり、それが10年近くも。
戦死者が11万人。負傷者30万人。賠償金なし。


あのですね・・・日露戦争は「祖国防衛戦争」だったということを忘れていませんかね
もし日本が露西亜と戦っていなければ、北海道あたりは確実に露西亜の植民地になってます
日露戦争に負けていたら、日本本土も露西亜の植民地になっていた可能性だって十分あります
ロシア帝国がどれだけの民族を虐殺しているのかご存知ないわけではないでしょう?
それこそ一つの民族を丸ごとどこかの地域に移住させるなんて平気でしています(その結果数千万人死亡させています)
ロシアの植民地になったら死者11万人なんかじゃ済みませんよ

それに「日露戦争」を否定するのでしたら、その対案を出さなければ説得力がありません
あの時代、「戦争」以外で日本がロシアの植民地にならないような選択肢が他にあるのですか?
Commented by yuuko at 2008-02-13 20:52 x
こんばんは~kitanomizubeさん!

私も 全くその通りだと思いますよ
歴史に学ばないから同じことが繰り返されるんですよね
そして 人間って学ばないものなんですね、きっと

kitanomizubeさんは 先生ですか?
Commented by kitanomizube at 2008-02-14 06:17
おはようございます。kumoさん
日露戦争は、祖国防衛戦争だったのでしょうか?
あれは、中学校の教科書にさえそう書かれていますが、日本とロシアそれぞれが、満州&朝鮮半島へ侵略しようとしていたための利害の対立に他ならないと考えます。その後の日本の韓国併合、満州国擁立を見れば明らかでしょう。
それと、歴史を学ぶ意味は、過ちを繰り返さないためだと思います。欧米及び日本の帝国主義によって蹂躙された国々がいまだに貧しさを余儀なくされているのはご存じだと思います。それが良かったとは思えませんし、何らかの手を打たなければならないのだと思います。
何よりも、このエントリーで言いたかったのは、戦争を賛美する人々・・それは現在のです・・は、自分が、華族が、兄弟が戦場に立つことを、全く想定していないと言うことです。誰かが行くのならいいや・・で、戦争を始められては困ると言うことです。kumoさんは、戦場で敵(誰なのでしょう?)と対峙し、自分めがけて銃弾が飛んでくることを想定していますか?
戦後の増税を、容認できますか?
何より、第二次世界大戦の時のように、国土が灰燼に帰すことを許せますか?
Commented by kitanomizube at 2008-02-14 06:19
yuukoさん、おはようございます
ばれましたか(^_^;)
なるべく書かないようにしていましたが(^^ゞ
子どもたちにも、歴史を学ぶ意味は未来を想像するためだし、過ちを繰り返さないためだと話しています
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