北の水辺で水面や空を眺めての独り言

by kitanomizube
 
まるで19世紀

政府はいったい、労働者をなんだと思っているのだろう?
今はいったい何世紀?
まるで19世紀の労働者のように、無制限に働かせようとしている
これで人間らしい生活はできるのだろうか?

一つめはこれだった
「名ばかりの管理職」
11月18日付の北海道新聞記事
〜〜すでに削除されているのでここから引用〜〜
残業代なし権限なし休みなし 名ばかり管理職急増 年収300万円減も
 時間管理に縛られない管理監督者(管理職)であることを理由に、残業代を支払わないケースが増えている。労働基準監督署から指導を受ける未払い残業の多くが、管理職とは名ばかりで長時間労働を強いる「偽装管理監督者」の事例だ。政府は時間管理の適用除外(新時間制)を、管理職以外のホワイトカラーにも広げる労働基準法の改正を目指しているが「過労死を増やすだけだ」と懸念の声は強い。(東京政経部 渡辺玲男)
 厚生労働省によると二○○五年度に残業代未払いで指導を受けた企業は全国で約千五百社、総額は二百三十二億円に達する。関係者は「管理監督者を装うものが多い」と指摘する。今年八月、外資系消費者金融「CFJ」が運営する「ディック」の道内支店長らが残業代を求め提訴するなど、管理職の線引きをめぐる紛争が相次いでいる。
 労働基準法が定める管理監督者は、出退勤の自由や人事権を持つ「経営者に近い幹部管理職」。ところが企業によっては係長級まで含め、従業員の半数以上が管理監督者というケースも。
 厚労省は、新時間制の対象となるホワイトカラーについて「年収などの要件を満たす限られた人になる」と連合など労働側に理解を求めている。しかし、現在どれだけの人が時間管理の適用除外なのかは「把握していない」という。日本労働弁護団の小川英郎事務局次長は「企業に都合よく対象を押し広げられた偽装管理監督者が後を絶たない。ハードルを下げれば対象者は際限なく広がる」と指摘する。
 札幌の企業で働く四十代のシステムエンジニアは二年前、社内人事制度改正で役職名が変わった。仕事は変わらなかったが、会社からは「君は管理職になった」と言われた。管理職手当が月数万円ついたが、ほぼ同額の残業代はゼロに。残業や休日出勤は確実に増え、「いいように働かされている」と不満が募る。
 埼玉県内で日本マクドナルドの店長を務める高野広志さん(45)も昨年十二月、残業代など約一千百万円の支払いを求め、訴訟に踏み切った。一九九九年に店長になったが、二○○三年にライバル業者が近くに出店し売り上げが激減。利益目標を達成するため、アルバイトの数を減らし、自分の働く時間を増やすしかなかった。休みも取れない日々が続き、時間外労働は月百時間以上が当たり前だった。昨年四月には手がしびれ、「このままじゃ死んでしまう」。
 会社は、長時間労働は「管理監督者である店長の自己責任」と主張。年収も店長就任前に比べ三百万円減った。しかし高野さんは「勤務時間は自由でも会社が求める成果を出すため働かざるを得ない」と反論している。
〜〜ここまで〜〜

どうだろうか?
いかに日本の企業が労働者のことを考えていないかわかるだろう。
そして、それを許している政府が、国民のことを守ろうなどと、これっぽっちも考えていないことがよくわかる。
更に追い打ちをかけるように、このような状況を追認するような法改正をしようというのだから・・・終わっている
労働基準法の「1日8時間労働」の時間枠を外すんだそうだ。
「1日8時間労働」は、工場労働者など、所謂ブルーカラーを想定した法律なので、現在のようなホワイトカラーが主流の労働環境の実態にあっていないのだそうだ。
これは、本当か?

確かにブルーカラーが労働者の大部分を占めていた時代もあった。そして「1日8時間労働」は、そう言う時代に勝ち取られた労働者の権利だ。メーデーの始まりは、正に「1日8時間労働」を求めて起こしたゼネストである。
では何故、「1日8時間労働」なのだろう?
それは憲法も保障する「健康で文化的な最低限度の生活」を営むための最低限の基準ではないのか?
19世紀の労働者のように、あるいは最近の我が国の労働者のように、時間無制限で働いて、どこに「文化的な生活」が望めようか?
1日10時間も12時間も当たり前のように働かされている現状で、家族との団らんや、恋人との語らいや、趣味の時間はどこに見いだせるというのか?
現行の労働基準法の下でさえそうなのだから、これを改正したらいったいどうなるのか?
それとも、労働者は家畜のように働き、ボロボロになるまで使われ、疲れ果てて死んでゆくのが当たり前だとでも言うのか?
いったい今は何世紀だ?
これが「美しい国」か?

国民はいい加減、気付かないか?
政府がやろうとしていることは、19世紀から20世紀初頭の政治であり、19世紀から20世紀初頭にかけての財閥を出現させることであり、そのための19世紀から20世紀初頭の教育であり、19世紀から20世紀初頭の労働環境なのだ。
そうやって大多数の労働者から搾取し、一握りの資本家と、資本家から献金を受け取る政治家と、高給をむさぼり更に天下って何度も退職金を受け取る高級官僚だけが「家族との団らん」や「恋人・・愛人?・・との語らい」や「趣味の時間」を謳歌できる「美しい国」を作ろうとしているのだと・・・

by kitanomizube | 2006-12-09 01:19 | 社会
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