北の水辺で水面や空を眺めての独り言

by kitanomizube
 
この国の農政の実態
これがこの国の実態である。
金を使うための、一部の企業を儲けさせるための政策しかやってこなかったという事だろう。
http://www.asahi.com/national/update/1012/TKY200610110619.html?ref=rss
戦後のこの国は、一貫して工業重視政策でやってきた。高度経済成長はそうやって作られた。
その影で、農業は見捨てられた。
この国の農業を、長期的視点で育てようとしてこなかったことは、現在の食糧自給率を見ても、農業後継者がいない実態を見ても明らかだろう。
農業は、国民の生命を預かる基幹産業であろう。しかし、江戸以前の租税「米」以外は冷遇されてきた。米は戦後の食糧難の時代には、米作りをすれば補助金が出た。だから水利の悪い台地の上にまで、寒冷な北海道まで水田だらけになった。その結果米が余り始めると、一転、水田を休耕にすると補助金が出た。農家は単純に農地を休ませるようになった。しかしそれでも余るので、今度は減反政策である。北海道は米がまずいので・・と言う理由で、減反配分は他よりきつい。結果、余剰米がほとんどない状態に。そこへ冷害。平成の米騒動は記憶に新しい。またまた方針転換で備蓄である。
現在はウルグアイラウンドで米の輸入が義務づけられたため、国民が必要としない米まで買って備蓄し、その保管費用に多額の税金を使っている状況である。こんなことなら、いっそのこと、輸入しなければならない米は、食糧難にあえぐ国への援助と割り切って、感謝される国になったらどうなのだろう?当然、求められる種類の米を調達する必要があるだろうが・・・

話がそれたが、国が税金を投入して整備した農地が、耕作放棄されていると言う実態である。
農業に未来が見いだせない現状では後継者は育たない。当然、農業従事者が高齢となり、順次廃業して行くにつれ、耕作地は減っていくだろう。
この点への抜本的な改善策は未だ出されていないのが実態ではないのか?
また、基盤整備などと言って税金を投入している事業の多くは、必要とされていたのか?
例えば八郎潟・・農地が足りないと言って、国内第二の湖水を干拓し、広大な水田を造成した・・が、米作りを夢見て入植した農家へ与えられたのは、減反の試練である。
それなのに、性懲りもなく諫早湾の干拓を強行している。農地の規模こそ、当初の計画よりは縮小されているようだが、締め切り堤防で仕切った干潟の面積は変わらないし、失われた生態系も戻らないだろう・・そして、この農地は使われるのか?

こうやって巨額の費用を必要とする政策を行って、国民に利益はあったのか?
やはり一部の企業が儲かっているだけではないのか?
その結果が天文学的な財政赤字であるとしたら、国民を裏切る非国民は誰なのか?
明らかだろう・・・・

by kitanomizube | 2006-10-16 06:04 | 社会
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