北の水辺で水面や空を眺めての独り言

by kitanomizube
 
となり町戦争

かき子さんから紹介していただいた
「となり町戦争」という本を読んだ
となり町戦争_c0046416_19343543.jpg

ある日、突然、自分の住む街が隣の町と戦争を始める
でも、どこで誰が戦っているのかさえわからず、戦争の音も匂いもない
そして偵察業務に招集される
その業務の最中、自分に関わった人が戦死する
そして、何もなかったように戦争は終結する

物語はそんな流れだが・・・
作者は、何が言いたかったのかな・・・・
現在も、アフガンやイラクでは戦争が続いている
それを戦争ではない・・と言いたい人もいるようだが・・
そして、それは、日本人にとっては遠い異国の出来事で
なんら関わりがない物のように感じている人が多いのではないか
でも、本当に、なんら関わりのない出来事なのだろうか?

日本は世界中の国々から資源や食料を輸入して成り立っている国である
その資源は、確かに日本がお金を出して買ってきた物ではある
が、その資源や食料の向こうにある命を考えたことがあるだろうか?

農園から一歩も外へ出たことがなく、一生を農園で過ごし
お茶摘みに一生を捧げる、いたいけな少女のことを

親の借金のかたに、日の光も差し込まないような暗い部屋で
ひたすらサッカーボールを縫い続ける少年のことを

自分たちが収穫作業をし、チョコレートに加工されて輸出されるカカオを
毎日作業をしながら手に取っているのに、一度もチョコレートを口にしたことがない
少年達のことを

考えたことがあるだろうか?

この本の最後に
「考えてみれば、日常とは、そんなものではなかろうか。僕たちは、自覚のないままに、まわりまわって誰かの血の上に安住し、誰かの死の上に地歩を築いているのだ」と、ある。

そんな風に、無自覚に戦争に荷担したり、戦争に無関心だったりしないよう
日常から様々なことへの興味や関心を失わないようにしたい

by kitanomizube | 2008-07-13 19:35 |
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