北の水辺で水面や空を眺めての独り言

by kitanomizube
 
何故、靖国でなければならないのか?

「みんなで靖国神社に参拝する国会議員の会」とやらが、超党派で46人、靖国に参拝した
北海道新聞の記事から

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46議員が靖国集団参拝 超党派、政府から6人(08/15 13:26)
 超党派の「みんなで靖国神社に参拝する国会議員の会」(会長・島村宜伸元農相)のメンバーは終戦記念日の15日午前、東京・九段北の靖国神社を参拝した。
 自民党の堀内光雄元通産相、玉沢徳一郎元農相ら衆参議員41人や、民主党の渡辺秀央元郵政相ら参院議員4人に、新党大地の鈴木宗男元官房副長官を加えた計46人(ほかに代理100人)が参加した。政府関係では内閣府の平沢勝栄、総務省の田村憲久両副大臣、国土交通省の梶山弘志、総務省の土屋正忠、文部科学省の水落敏栄各政務官、山谷えり子首相補佐官が含まれる。
 国会議員の会の参拝に先立ち、自民党の古賀誠元幹事長、中谷元・元防衛庁長官もそれぞれ参拝した。
 島村氏は参拝後の記者会見で、安倍晋三首相の参拝見送りについて「安倍さんらしくない。参るべきだ。(秋の例大祭での参拝を)当然、希望している」と強調。閣僚が参拝しないことに関しても「頼りない。堂々と参拝すべきだ」と批判した。
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靖国の向かいの北の丸には武道館がある
ここでは政府主催の戦没者追悼式が行われ、天皇も首相も追悼文を読んだ
これも北海道新聞の記事から

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首相「不戦の誓い堅持」 全国戦没者追悼式(08/15 13:00)
 62回目の終戦記念日となった15日、政府主催の全国戦没者追悼式が東京都千代田区の日本武道館で開かれた。安倍晋三首相は式辞で「先の大戦で、わが国はアジア諸国の人々に多大の損害と苦痛を与えた」と日本の加害責任に言及した上で「不戦の誓いを堅持し、世界の恒久平和確立に積極的に貢献していくことを誓う」と述べた。
 追悼対象は戦死した軍人、軍属約230万人と、空襲や原爆で亡くなった国民約80万人。天皇、皇后両陛下をはじめ、全国各地の遺族、各界の代表ら約6000人が参列した。安倍首相の参列は就任後初めて。
 式典では、安倍首相の式辞に続き、正午の時報を合図に参列者全員が1分間の黙とうをささげた。天皇陛下は「全国民とともに、戦陣に散り戦禍に倒れた人々に心から追悼の意を表し、世界の平和とわが国の一層の発展を祈ります」とお言葉を述べられた。
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記事の中にあるように、全国戦没者追悼式は、対象が戦死した軍人、軍属約230万人と、空襲や原爆で亡くなった国民約80万人である。つまり、戦争で死んだ全ての人々である。
政府が始めた戦争で・・それを支持する風潮が国民の中にあったとしても、その空気を作ったのは政府とマスコミだったのだろう・・・
犠牲になった全ての人々を慰霊する・・のは、意味が理解できる。

対する靖国が祀る対象は?
明治維新に始まり、西南戦争、日清戦争、台湾征討、北進事変、日露戦争、第一次世界大戦、済南事変、満州事変、支那事変、大東亜戦争による戦死者合計2466532人である。(靖国神社HPより)
戦地で亡くなっても、病死者は含まれない。民間人の死者は、勿論含まれない。
だから広島、長崎の原爆でなくなった人も、沖縄戦で軍属以上に亡くなった一般の人々も含まれていない。
しかも、被差別部落出身者は除かれてさえいる・・らしい
更には、多くの犠牲者を出す戦争へ駆り立てていった政府の指導者。
生きて虜囚の辱めを受けず・・と、死ぬことを強要した人々。
人の命の尊さを踏みにじる、特攻作戦を敢行させ、多くの将来ある若者の命を奪った人々。
つまりはA級戦犯は祀られている。所謂合祀だ。

いったいどちらが正当に追悼されるべき人々なんだろう?
昭和天皇でさえ、A級戦犯が合祀されて以来、靖国には参拝しなかったという。
現天皇も参拝していない。この事実は何を物語っているのか?

参拝しなかった首相は、追悼式典で「先の大戦で、我が国はアジア諸国の人々に多大の損害と苦痛を与えた」と、日本の加害責任に言及し、更に「不戦の誓いを堅持し、世界の恒久平和確立に積極的に貢献していくことを誓う」と、述べたそうだ。(上記記事中)

これは参院選大敗の結果として出てきた、世論を意識した単なるリップサービスではないのか?
本当に加害責任を感じているのなら、戦争賛美、アジア太平洋戦争正当化の施設、「遊就館」のある靖国神社に献花したり参拝したりはしないはずではないのか?

「不戦の誓いを堅持する」のであれば、「防衛省への昇格」も「自衛軍だか国防軍だか」もいらないはずだろう。
何より「世界の恒久平和確立に積極的に貢献する」決意があるなら、世界で唯一、平和を破壊し、他国へいわれのない難癖をつけて侵略を繰り返している国に追随するのをやめるところから始めるべきではないのか?
800兆円からの借金を抱えている国が、国民に払うべき年金の原資さえ不足している国が、何故、数兆円にも及ぶ米軍の移転費用を出したり、更に数兆円かかる、効果のほども疑問視されている戦略ミサイル防衛構想に金を出さなければならないのか?

彼の超大国は、イラク国防軍を「テロ組織」に認定する動きを進めているという。
これは「他国を侮辱」していることにはならないのか?
そんな国に追随し、他国の侵略に荷担することが、「世界の恒久平和確立に積極的に貢献する」だと思っているのではないだろうね?
そんな国に、追随し、そんな国の始める戦争に荷担することで、尊い人命を危険にさらしてまで儲けたいという企業の思惑から決別すること。
それが何より「不戦の誓い」に他ならないのではないのか?

by kitanomizube | 2007-08-16 08:24 | 平和
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