北の水辺で水面や空を眺めての独り言

by kitanomizube
 
憲法学習のために

「あたらしい憲法のはなし」という本を知っていますか?憲法学習のために_c0046416_8435589.jpg
「日本国憲法」の学習のために、文部省が作った教科書です。
1947年8月2日に発行され、日本中で憲法学習に使われました。
しかし、わずか3年で使われなくなったのです。
理由は「朝鮮戦争」であり、「日米安全保障条約」であり、「警察予備隊の創設」です。
つまり、そういう「現実」に合わなくなったのです。
文部省自らが「放棄とは捨てててしまうということです。しかしみなさんは、けっして心細く思うことはありません。日本は正しいことを、ほかの国よりさきに行ったのです。世の中に、正しいことぐらい強いものはありません。」と言っていたのに、作ってしまったからでしょう。当時は冷戦もあり、現実の脅威はあったのかもしれません。アメリカにとって日本は、ソ連にとってのキューバだったのでしょうから・・

この本は、教科書だからと言う意味もあるのでしょうが、日本国憲法制定当時、政府がどう考えていたのかがよくわかります。
憲法改正についても書かれています。
何から何まで改正できるのか・・・というと、そうではないと書かれています。
これは、現在の憲法学会でも定説だと言うことですが・・
それはこう書かれているのです。
「もう一つのはたらきは、これからさき、この憲法をかえるときに、この前文に記された考え方と、ちがうようなかえかたをしてはならないということです。」
憲法改正の限界にについて書かれてあるのです。
前文に記された考え方とは何でしょう?
それは言うまでもなく「三原則」です。
「国民主権、基本的人権の尊重、そして戦争の放棄」です。
ここについては変えてはいけないと書いてあります。

ここに手を付けるときは、その災禍は国民に降りかかる・・と、予見していたのでしょう。
そして、現政権が狙っているものは、正にこの点なのですから・・

実物は古本屋さんでもなかなか手に入らないようですし高いのですが、復刻版が出ています。Amazonでも買えますが、高いものしかないようです。
一番リーズナブルで、最も本物に近いのが、「日本平和委員会」の発行しているものです。サイトの「出版物」にあります。

by kitanomizube | 2006-12-17 08:44 | 教育
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