北の水辺で水面や空を眺めての独り言

by kitanomizube
 
つまり、ビジョンがないと言うこと

おばはんの暴走で注目を集めた大学の実態だが
内田樹氏が、地方の大学が淘汰され、都市部だけが生き残り
更に大学のフランチャイズ展開が始まり
コンビニ科した大学が地方に増えるだろう・・・と書いている
内田樹の研究室から

〜〜〜〜〜〜ここから〜〜〜〜〜〜〜
大学の設置基準を緩和し、新規参入枠を拡げた結果、地方の小規模校がその被害を蒙り、都市圏の大規模校がスケールメリットを生かして、「集客」に成功しているという絵柄がはっきり見えてくる。
いずれ、地方の小規模校が姿を消し、その「大学空白区」に「大手のフランチャイズ店」のような「出先大学」が進出してくることになるのだろう。
大学の「コンビニ化」である。
当然、いくつもの「メガ大学」が競合することになれば「価格競争」になる。
岡田斗司夫さんが予言しているように、授業料20万円とかいう「超低価格大学」が出てくるだろう。
授業料切り下げにはコストカットで対応するしかない。
同一教科書、同一プログラムの一括採用、全国共通テストの一斉実施とコンピュータ採点、授業のネット配信、アルバイトTAによるゼミと論文指導、専任教員数の減員、キャンパスそのものの縮小とできれば廃止(「駅前」貸しビルでの教室展開)などなど。
〜〜〜〜〜〜ここまで〜〜〜〜〜〜〜

確かにこうなるのだろうな・・・
と、思わせられるには訳がある
有名私立大学には、すでに各地にキャンパス展開している学校が少なくないと言う事実
北海道では、すでにその地方キャンパスすら廃止されたところもあるが・・・
廃止に伴い恣意的な教員の選別とリストラが行われたと言うことで
労働組合ができたらしい・・・

もう一つ
eーラーニングの普及である
何が「eー」なのかよくわからないが・・・

教員免許の更新に伴う講座がe-ラーニングとやらで展開されている
ネットで受講するのだが、パワーポイントのスライドのようなものがあって
声だけ聞こえてくる
まあ、紙芝居??
それを十数時間受講し、その時間ごとの小テストにネットで答え
最後に全国何カ所かの試験会場で試験を受ける
これだよね・・・
これだと駅前貸しビルさえいらない
大学の通販サイトだ
まあ、時間のない教員には便利なのだが
人件費をかけずに大量に人員を捌き、効率良いよな・・・と、思った
つまりもうかる(他が損をしているとき、しないで済む?)

が、しかし・・・
これが大学教育と言えるのか?
大学で学ぶと言うことは、こういう事だっただろうか??

下らない、どこぞのボンボンが思いつきで始めた教員免許更新制程度なら
自動車免許の更新と同じで、形式だけあればいいのだろうが・・・
できれば優良な教員は、15分で終わらせていただきたいが・・

こと大学教育となれば、そうはいかないだろう?
ここに文科省・・遠くかつての文部省も含めて・・・のビジョンのなさが感じられたならない
何がしたいの??
ということだ

大学は、教育機関という側面と、研究機関という側面があるだろう
教育機関としての側面は、一見満たしているように思えるかも知れないが・・実は何も満たしてはいないが・・
研究機関としての大学の側面を満たしているかと言えば、はなはだ疑問と言わざるを得ない
まあ、通販やコンビニにはそう言う側面を求めないし、もつきもないのだろうが・・

やはり、競争原理というものが、いかに教育になじまないかと言うことだろう
なんでもかんでも成果を求め競争させる
そもそも教育の成果など、すぐに現れるものではない
下らない事をしているから、優秀な研究をしたい人が海外へ流出する

いい加減に文科省も新自由主義のもたらす結果を受け止め、反省すべき時ではないのか?

by kitanomizube | 2012-11-18 04:25 | 教育
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