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東大経済学部の神野教授が手厚いセーフティネットが強い国家を作ると話されている
NBonlineの記事から
この記事の中で興味深いのは、「再分配のパラドクス」という言葉
一部引用
〜〜〜ここから〜〜〜
経済学には「再分配のパラドクス」という言葉があります。生活保護のように、貧しい人々に限定して現金を給付すれば、貧困や格差が少なくなるように見える。でも、現実には、病気や介護、子育てなど貧富に関係なく広く、手厚く保障する方が格差は縮小し、貧困が減少する。垂直的分配ではなく、水平的分配の方が貧困は減る——。このことを、再分配のパラドクスと言います。
前者のように貧しい人に限定して再分配しよう、と考えている国は米国や英国です。米国や英国の生活保護費は世界で最も多い。常に、この2カ国でトップ争いをしている。それに対して、高福祉で知られるスカンジナビア諸国は生活保護をあまり出していません。
セーフティーネットが人間の知的能力を高める
スウェーデンでは医療サービスは基本的にタダ。教育サービスや介護サービスも無料です。そのため、家族が病気になった、子供が学校に通いだした、親に介護が必要になった、と言っても生活保護費を増やす必要がない。その人が口にする物と身にまとう物だけのお金を給付すれば済むわけです。
—— ほかのセーフティーネットが厚いため、生活保護費を増やす必要がないということですね。
そうです。いろいろなネットに引っかかるため、ラストリゾートとしての生活保護が結果として少ない。ところが、セーフティーネットが少ない日本や米国では、貧しい人が直接、ラストリゾートに落ちてきてしまう。しかも、その生活保護で国民年金保険料や医療費を払わなければならない。これでは、格差はなくなりませんよね。
〜〜〜ここまで〜〜〜
なるほどと思える
まずは生活保護、その後で医療や教育なのかと思ったら、そうではない方が良いと言うこと。つまりは、全て同時進行でなければならないということ。やっぱりビジョンだよね。
もう一つ面白いのは、例としてあげられているスウェーデンなど北欧諸国の人は、生活保護のような貧しい人限定の福祉を嫌うと言うこと。高福祉国家なら嫌わないのでは・・というのは浅はかで(^_^;)
貧しくてもお金持ちでもみんなが必要なのが医療や教育。底を手厚くするのが福祉。その結果が上に書かれたパラドクスのように、結果として生活保護費は少なくてすむ・・というもの。これなら日本でも見習ってできそうだが・・
更に、教育に金をかける・・・それが、子どもだけでなく成人教育も同じだと言うこと。結局は人間が国の重要な財産と考えていると言うこと。だからその財産の質を高めることが国の質を高めていくし、産業も高まるという発想。
日本に足りないのは、この発想だろうな・・・
どう??
でもまあ、現在は、まず、死にそうな多くの人の救済が第一だろうけどね
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by kitanomizube
| 2009-01-08 07:16
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